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家のこと(新築)
2021.12.04. SAT
地震対策の一つ「耐震等級3」の取得
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耐震等級とは?
耐震等級とは、地震に対する建物の強度を示すもので、建物の耐震性によって1~3までランク付けがされています。
耐震等級の数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性が高いということです。
日本では大きな地震が頻繫に起こっているため、これから家を建てようとしている人にとって、耐震等級というのは1つの目安になるでしょう。
耐震等級1~3の違い
では、具体的に耐震等級1~3には、どのような違いがあるのでしょうか?
以下で詳しくご説明します。
耐震等級1とは?
耐震等級1とは、建築基準法で定められた“最低限の耐震性能を満たしている”ことを示すものです。
数百年に1度発生するような震度6強~7程度の大地震が起きても、家が倒壊しないような強度を持つように構造計算されているということです。
現在の法律では、この耐震等級1の家でも法律上はなんら問題ないとされています。
耐震等級2とは?
耐震等級2は、耐震等級1で想定した1.25倍の強さの地震が来ても、家が倒壊しないような強度を持つよう構造計算されているということ。
耐震等級3とは?
今回お話する耐震等級3は、耐震等級1で想定した1.5倍の強さの地震が来ても、家が倒壊しないような強度を持つよう構造計算されているということ。
耐震等級3を取得する必要性
これまでご紹介したように、法律では耐震等級1のレベルで問題ないとされていますが、本当に耐震等級1でも、大きな地震に耐えることができるのでしょうか?
熊本地震から見る耐震等級3の必要性
2016年に起こった熊本地震。覚えている方もいるかもしれませんね。
熊本地震で大きな話題となったのが、その揺れの大きさ。震度7の地震が、同じ場所で2度も起こったのです。
このように、震度7クラスの大きな地震が、繰り返し同じ地点で起こることは観測史上初めてのこと。
つまり、そんな大きな揺れが繰り返し起こることを誰も想定していなかったのです。
これにより、最も被害が大きかった益城町という地域では、建築基準法で定められた耐震等級1の家が倒壊もしくは全壊。耐震等級1の1.25倍の強度のある耐震等級2の家も、同様に倒壊もしくは全壊していたと言います。
では、耐震等級3の家はどうだったのでしょうか?
実は耐震等級3の家のほとんどが無被害または軽微な被害で済んだのです。人命はもちろんのこと、家という大きな財産も守ったということですね。
このことをきっかけに、耐震等級3を取得する家づくりの重要性が全国に広まるようになりました。
参考資料:一般社団法人くまもと型住宅生産連合会より
耐震等級3の家を建てる重要性
これから先30年以内に大地震が起こる確率は、70%以上と言われています。
いつどこで起こるかわからない大地震に対し、私たちはしっかりと備えておかなければなりません。
熊本の益城町のように、想定以上の大地震が繰り返し起こった時に、家族の命はもちろんですが、地震後の生活を守ることが重要なのです。
耐震等級3の家に住むメリット
次に、もし耐震等級3を取得した場合のメリットについて見ていきましょう。
安心安全の家に住めるという以外にも、様々なメリットがあるんですよ。
メリット① 繰り返す大地震に耐えられる
これまでご紹介したとおり、耐震等級1~2では耐えられなかった地震においても、耐震等級3であれば耐えうることができます。
安全性という面では、非常に大きなメリットと言えますね。
メリット② 生活が続けられる
益城町の地震で証明されたように、耐震等級3の家では、無被害または軽微な被害で済みました。軽微な被害とは、たとえ被害があっても、多少の補修をすれば住み続けることが可能なレベルのこと。
地震によって家が傾いてしまったり、倒れてしまったりすれば、当然住み続けることができません。
しかし、建て直したり、大規模な補修したりするには多くの費用がかかります。
たとえ地震保険に加入していたとしても、これらを賄えるお金はおりないため、地震保険に加入していれば良いというわけではないのです。(※万が一の場合の補償額は、保険金額の50%までとなります。)
精神的、経済的に大きなダメージを負ってしまわないよう、安全な家づくりをすることが必要というわけです。
メリット③ 地震保険が安くなる
実は、耐震等級3を取得している家は、耐震等級1~2に比べて地震保険が大幅に安くなります。
加入する保険にもよりますが、一般的に耐震等級3を取得している場合の割引率は50%となりますので、これも1つのメリットと考えるといいでしょう。
耐震等級3の家を建てる際の注意点
耐震等級3の家づくりの際は、以下の点に注意しましょう。
注意点① 耐震等級3の家は建築費用がかかる
一般的に、耐震等級3の家は、耐震等級1の家に比べて、建築費用がかかるといわれています。それはなぜかというと、耐力壁や筋交、金物などを多く使う必要があるから。
また、構造計算の費用や耐震等級を証明するのに必要な申請料もかかります。
ただし、初期費用がかかるものの、その分、安心安全を手にすることができるということを忘れないようにしましょう。
注意点② 構造計算はしっかり行う
耐震等級3の家づくりであるから、大地震に強い!…とは言い切れません。重要なのは、しっかりとした構造計算を行っているか?ということ。
構造計算は、大きく分けて以下の2つがあります。
◎壁量計算…壁にかかる力を計算し、何枚の壁が必要かを見る
◎許容応力度計算…柱や壁がどのくらい強いか?壁の配置バランスに問題ないか?を見る
一見、特に問題ないと思われがちですが、実は壁量計算だけでは、壁の量が基準を満たしていれば問題ないとされてしまうため、不十分なのです。
時間はかかるものの、しっかりと許容応力度計算を行うことが大切です。
耐震等級3の家で本当の安心安全な暮らしを!
地震大国日本に住むうえで、耐震性能というのは切っても切り離せない問題ですよね。
いつどこで起こるかわからない大地震。日ごろの備えをすることだけでなく、家の耐震性能についてもしっかりとした知識を持つことが大切かもしれません。
無添加建築設計では、耐震等級3の取得と、構造計算の実施を推奨しています。
幸せな未来のために、本当の意味で「安心安全」な家づくりをしましょう。
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