屋根材に求められる重要な役割とは?

耐久性が高い屋根材「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」

家を雨風から守ってくれる屋根。

デザイン性はもちろんのこと、機能面やメンテナンスといった側面も見ながら慎重に選びたいものですよね。

屋根に求められる重要な役割は以下のとおり。

 

・雨風から家を守る

・日射しから家を守る

・台風や地震などの自然災害から家を守る

・火災から家を守る

・温度調節機能

・防音機能

 

これだけ見ても、私たちが住む家にとって、屋根材とはいかに重要なのかということが分かると思います。

今回はおすすめの屋根材と、失敗しない屋根材選びについてご紹介します。

おすすめの屋根材① 陶器瓦

耐久性が高い屋根材「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」

昔から日本の住宅に使用されてきた「瓦」。その機能性やデザイン性の高さに、今もなお人気の高い屋根材です。

陶器瓦というと、なんとなく古いイメージを持たれる方もいますが、現在では「和型」「平型」「スパニッシュ型」などの種類があり、和風の家だけでなく、洋風デザインの家にも合わせることができます。

陶器瓦の屋根材のメリット

◎耐久性が高い

◎断熱性が高い

◎再塗装の必要がない

◎強度が高い

 

最大のメリットは、耐久性の高さ。

耐久年数は100年以上と言われていて、日常的に受ける強い日射しや雨風からも家を守ってくれます。粘土を高温で焼いてつくっているので、強度も高く、少しの衝撃ではひび割れや破損がしにくいと言われているからです。

また、粘土素材は金属製の屋根材に比べると「断熱性」が高いのも特徴の1つです。

夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができ、より快適な住まいを実現することができるでしょう。

陶器瓦の屋根材のデメリット

◎他の屋根材に比べて費用が高い

◎他の屋根材に比べて重い

 

瓦屋根は、他の屋根材に比べると重量があるため、その分建物に負担がかかります。建物が軽く、屋根が重い…となると、アンバランスなため、地震によって倒壊するリスクが高くなることも。

しかし、屋根材の重さを考慮した構造計算(許容応力度計算)を実施し、地震に強い構造で家を建てることができれば、耐震性という問題は解消することができるのでご安心ください。

おすすめの屋根材② ガルバリウム鋼板

耐久性が高い屋根材「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」

ガルバリウム鋼板とは、“ガルバリウム”という合金でメッキされた鋼板屋根材のこと。アルミニウムや亜鉛、シリコンなどから成る金属製の屋根材です。

トタン屋根の大きな弱点であった「錆び」を大きく解消し、耐久性を高くしたもので、現在では非常に人気の屋根材となっています。

ガルバリウム鋼板のメリット

◎耐久性が高い

◎錆びに強い

◎軽い

◎日遮熱反射率が高い

◎防水・防火性が高い

◎デザイン性が高い

 

ガルバリウム鋼板は、水に強く錆びにくいことから、屋根材として非常に使いやすいというのがメリット。また、屋根材そのものが軽いので、建物への負担が少なく、耐震性もアップします。

もし太陽光発電システムを取り入れたいという方は、このように屋根材自体が軽いガルバリウム鋼板がおすすめです。瓦に比べて軽量で、太陽光パネルの取付けも簡単だからです。

加えて熱反射にも優れているため、夏の強い日射しも安心。屋根材の表面温度が高くなることを抑えてくれるとともに、室内温度の上昇も抑えてくれます。

ガルバリウム鋼板のデメリット

◎キズに弱い

◎断熱性が低い

◎防音・遮音性が低い

◎施工業者の技術が必要

 

ガルバリウム鋼板は、薄い金属板金なので、遮音性や断熱性にやや劣ります。

ただし、天井部分にしっかり断熱材を入れたり、断熱材一体型のガルバリウム鋼板を使用したりすることで、この欠点を解消することが可能なので、施工の際はしっかりと確認しておくと良いでしょう。

失敗しない!屋根材の選び方

耐久性が高い屋根材「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」

今回ご紹介したのは私たち無添加建築設計がおすすめする「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」の2つでしたが、ほかにも様々な屋根材が存在します。

屋根材を選ぶ際は、「何を優先するか?」をまず決め、それに見合ったものを選ぶことが重要です。

主に選ぶポイントは以下の3つ。

 

①耐震性

②耐久性

③デザイン性

 

家の外観も大事にしたいという方は、やはり建物の雰囲気に合ったデザインの屋根材を選ぶことが大切ですよね。

しかし、外観だけに限らずとも大事なのは、耐久性や耐震性です。

耐震性にこだわるのであれば、ガルバリウム鋼板のような軽量な屋根材を選ぶことがおすすめですが、構造計算をしっかり行えば陶器瓦でももちろん、問題はありません。

また、私たちがおすすめしている陶器瓦もガルバリウム鋼板も、耐久性に非常に優れた屋根材ですから、雨風に晒されても錆びたり、色褪せが起きたりしにくいと考えられています。

安価な「スレート」という屋根材も多く出回っていますが、安くても耐久性に欠けるため、結果としてメンテナンス費用の負担が多くなるということがあります。

価格だけで選ばずに、屋根材そのものの性能についても、よく比較検討していくようにしましょう。

賢い屋根材選びで理想の家を完成させよう

耐久性が高い屋根材「陶器瓦」と「ガルバリウム鋼板」

屋根材選びは、意外と重要なもの。それぞれの屋根材に特徴があり、どれも100点満点!…というものは存在しません。

建物とのバランスを見ながら、その欠点をどう補えるか?というのが重要です。

私たち無添加建築設計での家づくりでは、今回ご紹介した陶器瓦やガルバリウム鋼板を推奨しています。なるべく長持ちする屋根材を選び、将来的なメンテナンス費用を抑えることで、お施主様の生活がより豊かなものになるようにと考えているからです。