無垢材でつくるドアとは?フラッシュドアとの違いは?

健康にやさしい「無垢ドア」

家づくりに必要な建具にも、様々な種類がありますよね。建具は家の表情を左右したり、部屋と部屋をつないだりする大切な建材です。

人が出入りするたびに使用する“ドア”もその1つ。

室内ドアには、以下のような無垢ドアとフラッシュドアの2つがあります。

フラッシュドアとは?

ドアの形につくった骨組みの両面に、合板などの面材を張って表面を平らに仕上げたドアのこと。

フラッシュとは、英語で「平らな、平面の」という意味があるそうです。

無垢ドアに比べて軽量で安価なのが特徴ですが、フラッシュドアをつくる際に使われる接着剤などから、室内環境を汚染する有害物質が発生する恐れがあり、シックハウス症候群の原因になると言われています。

無垢ドアとは?

無垢ドアとは、無垢材を使用してつくられたドアのこと。

1つ1つ木目の出方も違い、表情が異なるドアに仕上がるのは無垢材ならではの特徴です。

好みの色・デザインに仕上げることも可能で、性能・見た目ともに優れているのが無垢ドアの良さでもあります。

今回は、そんな無垢ドアのメリットについてご紹介します。

無垢ドアのメリット① 健康にやさしい

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢材を使用したドアは、フラッシュドアとは異なり、健康に害を及ぼす有害物質を発生する恐れがありません。

そのため、化学物質過敏症・シックハウス症候群などの発症リスクを抑えてくれるというメリットがあります。

ただし、無垢ドアと謳っている製品の中には、有害物質を含んだ接着剤を使用しているものもあるため、一概にすべての無垢ドアが健康にやさしいとは言い切れません。

最近の家づくりは、気密性が高まっているため、有害物質の揮発は、室内の空気を汚染し、その空気を大量に吸うことで健康を害してしまう危険が高まると言われています。

より安全に暮らすためにも、健康にやさしい素材を使うということは、非常に重要なことと言えるでしょう。

無垢ドアのメリット② 湿度を調節してくれる

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢材でつくられたドアは、木そのものが呼吸をするため、調湿効果が高いのが魅力。

乾燥しがちな冬も、湿気がひどい夏も、室内の湿度を一定に保つことができるんです。

除湿器や加湿器に頼らなくても、常に快適な湿度を保てるのは、電気代の節約にもなりますよね。

さらに、嫌な結露やカビ・ダニの発生も抑えることができるのも、無垢ドアならではでしょう。

無垢ドアのメリット③ 耐久性が高い

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢ドアは、耐久性が高いのもメリットの1つです。

傷や汚れが付いたとしても、多少であれば削ってキレイにすることが可能です。

また、天然木ならではの風合いがあるので、時間と共に木肌の色合いも変化していきます。

これもまた、無垢材の美しさが増す要因になるでしょう。

「経年劣化」ならぬ「経年美化」と言ってもいいかもしれませんね。

無垢ドアのメリット④ バリエーションが豊か

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢ドアというと、シンプルなものをイメージされる方が多いのですが、実は色・デザインのバリエーションがとても豊富。

お部屋の雰囲気に合わせて、塗装することも可能です。

もちろん、私たちの家づくりでは、塗料も自然由来のものしか使いません。

無垢材が持つ、木のぬくもりを生かしつつ、デザイン性にもこだわることができるのは嬉しいですね。

無垢ドアのメリット⑤ 地球環境にもやさしい

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢材でつくるドアは、万が一、廃棄をする際にも安全に地球に戻すことができます。

これは、産業廃棄物として処理されるフラッシュドアとの大きな違いです。

これから先の未来を担う子どもたちのためにも、地球環境に配慮した家づくりというのは、重要なことだと言えますね。

無垢ドアを使用する際の注意点

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢材でつくるドアは、先述したとおり、木が「呼吸」をしています。

そのため、無垢材そのものが含む水分量が変化し、膨張や収縮することがあるのです。

ドアそのものが膨張・収縮を繰り返すと、床との間に隙間が出来たり、ドアが反って開け閉めしにくくなったりすることもあります。

特に脱衣所など水廻りのドアは要注意。

多少の反りや歪みが生じることは、無垢ドアの特性であるということを理解しておくようにしましょう。

無垢材でつくるドアで温かみをプラス!

健康にやさしい「無垢ドア」

無垢材でつくるドアは、天然木ならではの温かみがあり、空間をやさしくオシャレにしてくれる良さがありますよね。

これに加えて、優れた調湿効果や無垢材から発せられる「フィトンチッド」という物質によるリラックス効果は、そこに住む家族にとってより良い空間となるでしょう。

家と言うのは、本来、親から子へ。子から孫へと受け継いで行けるような、長く住み続けられるものが理想です。

価格が安く手軽な家づくりでは、その耐久性は保障できません。

誰もが安心して安全に、長く暮らしていける家づくりが、これからの時代には必要だと言えるでしょう。

家づくりをする際に、どんな建材を使うことが望ましいのか、そんなところも考えてみるといいかもしれませんね。

私たち無添加建築設計では、今回ご紹介したような無垢ドアや無垢フローリングなど、自然由来の素材にこだわった家づくりを推奨しています。

人生100年時代と言われる今。

より快適な住まいをつくり、家族みんなが健康で豊かに暮らしていける環境を整えていきましょう。