漆喰とは?

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

漆喰とは、石灰石を主原料とする自然由来の塗り壁材のことで、以下のような特徴があります。

 

・調湿性に優れているため結露やカビを防ぐ

・ニオイの吸着・脱臭効果がある

・保温効果がある

・有害な化学物質を発生させない

・自浄作用がある

 

など。

 

このように漆喰は、自然由来の成分ならではの良さがあるため、最近では多くの住宅に取り入れられるようになりました。

機能性も抜群で、ナチュラルな風合いが人気の漆喰壁ですが、やはり長年住んでいれば、壁のシミや黄ばみが気になるところ。

そこで今回は、漆喰壁のお手入れ方法をいくつかご紹介します。

 

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漆喰壁は掃除が要らないってホント?

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

漆喰壁は、ビニールクロスとは異なり、静電気が発生しにくいため、壁にホコリが溜まりにくいと言われています。

そのため、普段のお掃除は特別なことをしなくても大丈夫。

 

自然に汚れることがないので、お手入れが簡単というのは嬉しいです。

とはいえ、うっかりお茶やコーヒーをこぼしてしまった!なんてこともあるでしょう。

真っ白な漆喰壁にシミがつくと、余計に目立ってしまうので気になってしまいます。

そんな時は一体どのようにして汚れを落とせばよいのでしょうか。

 

ケース①漆喰壁に付いたお茶やコーヒーなどのシミ

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

漆喰壁にお茶やコーヒーをうっかりこぼしてしまった!…というのはよくあると思います。

また、醬油やソースなどが飛び跳ねてしまった…ということもあるでしょう。

 

そんなときは漆喰壁の「自浄作用」を利用して、シミの色が薄くなるまで待ってみましょう。どうしても気になる場合は、下記の要領で水をかけ、色素を放出させてみてください。

 

お茶やコーヒー、醤油などのシミの落とし方

【用意するもの】

・霧吹き

・水

 

【お手入れの仕方】

漆喰壁に付着したお茶やコーヒー、醬油などのシミに、霧吹きを使って水をシュシュッとかけます。

水をかけたら、拭き取りなどせずに「放置」します。

③①を繰り返すことで、汚れが薄くなる場合もあります。

数ヶ月後には、全く気にならなくなることも。

 

もし、この方法を試してみても汚れが落ちないという場合は、改めて漆喰をのせ、部分的に補修するしかありません。

ケース②漆喰壁の手垢汚れ

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

電気のスイッチ周りに付着する「手垢」もよくある汚れです。

手垢によって変色してしまった漆喰壁が気になる…という人も多いでしょう。

手垢による汚れには、大きく分けて以下の3つの方法があります。

 

対処方法①自浄作用を利用する

漆喰には自浄作用があるため、そのまま放置してしまっても構いません。

アルカリ性の酸化還元作用により、汚れが漂白されるため、時間の経過とともにきれいな状態に戻ることがあります。

対処方法②消しゴムで消す

市販のプラスチック消しゴムを利用し、漆喰壁に付着した汚れを消し落とすことも可能です。

対処方法③水をかける

コーヒーのシミ汚れに対するお手入れ方法と同様に、霧吹きを使って水をかけましょう。

漆喰壁が、色素成分を分解し、水分とともに空気中に放出することで汚れが薄くなっていくことがあります。

 

ケース③漆喰壁のクラック・頑固な汚れ

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

クラックとは、亀裂やひび割れのようなもので、乾燥や経年劣化、地震などの揺れによって起こるものです。

 このクラックや自浄作用でもなかなか落ちない頑固な汚れを補修したいという場合は、下記の方法で補修することができます。

漆喰壁のクラックの補修方法

【用意するもの】

・漆喰(粉状のもの)

・計量スプーン

・メラミンスポンジ

・受け皿(施工時に材料が落ちないようにするため)

・ガーゼ(15㎝×15㎝角くらいのもの)

・スプレーボトル

 

【漆喰壁のクラックの補修方法】

漆喰中に含まれる砂利や繊維などを除去するために、ガーゼを使って漆喰をこします。(砂利や繊維などがあると、細かい部分の補修がやりにくくなるため) 

ガーゼの上に漆喰をスプーンなどでのせ、包み込み、巾着袋のような状態にします。ポンポンと受け皿の上で軽く叩いてみて、パウダー状の漆喰が出てくればOKです。

クラックまたは汚れの部分に、霧吹きを使って水をかけます。

③①で作った巾着袋状の漆喰を使って、クラック部分にトントンとあてていきます。

最後にメラミンスポンジでなじませれば完了。

 

ケース④漆喰壁の凹み傷

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

家具を壁にぶつけてしまうなど、漆喰壁に凹み傷や引っ掛け傷が生じた時はどのように補修したら良いでしょうか。

こちらも意外と簡単に補修することができるので、うっかり傷を作ってしまっても、決して慌てず対処しましょう。

漆喰壁の凹み傷の補修方法

【用意するもの】

・漆喰(粉状のもの)

・水、紙コップ

・計量スプーン

・メラミンスポンジ

・スプレーボトル

・割り箸

 

【凹み傷の補修方法】

クラック補修の際に行った要領で、漆喰をこしてから使用します。こした材料は、計量スプーンを使って紙コップに入れます。

②①で入れた漆喰に、水を入れます。分量はだいたい「漆喰3:水1」を目安にします。

紙コップの材料を割り箸を使って混ぜ、耳たぶ(または少し硬めの生クリーム)くらいの硬さになるよう、霧吹きで水を加えながら調整します。混ぜる時間は2~3分程度。根気よく混ぜてください。

混ぜ終わったら、材料と水がなじむよう、5分程度放置します。放置することで、よくなじみ、補修しやすくなるのでおすすめです。

凹み傷に、霧吹きで水を吹きかけ、で作った補修材をメラミンスポンジを使って凹み傷にのせていきます。乾燥すると少し材料が瘦せてしまうため、気持ち多めにのせておきましょう

漆喰壁にできた凹み傷に、再度霧吹きで水をかけます。

最後にメラミンスポンジを使用して、補修材をのならします。優しく擦ったり、叩いたりしてみましょう。

あとは、乾燥すれば完了です。(ドライヤーを使用して乾燥させても構いません)

正しいお手入れ方法で漆喰壁をキレイに保とう

こんなときどうする?漆喰壁のお手入れ方法

漆喰壁のお手入れは、意外と簡単です。

軽い汚れであれば、自浄作用で時間の経過とともに薄く消えていきますし、多少の傷や割れなら、自分で簡単に補修することができます。

お手入れ方法が簡単だからこそ、小さな子どものいるご家庭にも安心しておすすめすることができます。

 

私たち無添加建築設計では、お引渡し後のメンテナンス方法についてもしっかりとサポート。

メンテナンスキットを無料で配布し、その使い方についてもわかりやすくご説明させていただきます。

漆喰壁のお家が初めて…という方も安心です。

住宅は一生に一度の大きな買い物。

住み続けることで起こる様々な汚れや傷を定期的にお手入れして、快適さを保ちましょう。