注文住宅を建てたいのに土地が見つからない理由は？効率的な土地探しに必要な3つの対策

そもそも、希望の土地の条件が厳しすぎてしまうと、それに見合った土地と言うのはなかなか出会うことができません。

たとえば、相場に対して希望価格が大幅に低かったり、譲れない条件が多すぎたり、条件そのものが細かすぎたりする場合です。

このようなケースだと、すべての希望条件に合った土地を探すことはとても難しくなってしまいます。

運よく巡り会えたらラッキー…という程度でしょう。

また、それとは反対に、希望が曖昧すぎてしまうのも土地探しではNGです。

希望が曖昧すぎてしまうと、今度は土地が見つかったときに悩んで迷って決められなくなってしまいます。

そうこうしているうちに、別の誰かに契約されてしまう…なんてことも。

土地を探すにあたっては、ある程度の希望は必要ですが、あまり極端な条件を設けてもダメですし、希望の条件がフワッとしすぎてもダメです。

これに関しては後ほど詳しくご紹介しますが、希望の条件は最初から明確にしておくことが大切です。

希望条件をハッキリさせていても、その条件に100％見合った土地しか見ていないと、なかなか土地探しが進みません。

正直なところ、100％希望に合う土地というのはなかなか巡り会えません。

確かに一生に一度の買い物ですから、「絶対、妥協したくない！」という強い想いを持つのはわかります。

ですが、妥協がゼロだと、やはり土地探しは難航してしまうもの。

スムーズに家づくりを進めようと考えている方であれば、ある程度の妥協点を見つけ、70～80％希望に合った土地が見つかったらいいな…くらいに考えておくといいかもしれません。

いつでもどこでも自分の都合の良いときに情報収集ができるインターネットですが、ネット上に公開されていない土地情報というのも多くあるので、ネットだけに頼り過ぎてしまうとなかなか良い条件の土地を見つけることができないのです。

インターネットでの情報は、土地探しの1つの手段と考え、それ以外にも不動産会社や建築を依頼する施工会社に相談をしてみましょう。

土地探しで重要なのは、とにかく情報を得ることです。

不動産会社めぐりが大変だからと、1社にしか土地探しを依頼していないと、得られる情報数も限られてしまいます。

というのも、この会社でしか持っていない情報というのもあるからです。

1件でも多く情報を得るためにも、複数の会社へ相談しておいた方が早く希望の土地を探せるかもしれません。

ある程度希望に見合う土地を見つけられたとしても、決断力がないとなかなか先に進むことができません。

大きな買い物だけに躊躇してしまう気持ちもありますが、家づくりは「決断力」が必要です。

特に注文住宅の場合は、家を建てる際も屋根の素材、壁の色、間取りなど細部に渡って様々な決断を強いられます。

日ごろから決断力を高め、土地探しの段階でつまずかないようにしましょう。

土地の条件についていくつか希望を書き出したら、その優先順位をあらかじめ決めておきましょう。

◎価格

◎場所

◎広さ

など、どれが最も重要視している部分かを考えておきます。

そして、それぞれ具体的な希望も明確にしておくと良いでしょう。

たとえば、価格重視で決めたいのなら、

・土地と建物に掛ける予算をそれぞれ算出する

・ローンはいくらまで借りるのが現実的なのか算出しておく

などです。

場所重視で決めたいのなら、

・通勤通学のルート（所要時間など）

・周辺に必要な環境（コンビニ、スーパー、保育園、公園、病院など）

・治安

・学区

など。

このように具体的に絞り込んでいけば、おのずと価格なのか、場所なのか、広さなのか重視したいポイントが見えてくるはずです。

希望条件の隣に重要度別に順位をつけたり、〇や△で印をつけておいたりするといいでしょう。

日ごろからちょっと優柔不断な性格の方は、スパッと決断するのが難しいでしょう。

費用がかかる家づくりなら尚更、決断力も鈍ってしまいます。

しかし、いつまでも悩んでいては土地がなかなか決められず、1年、2年…と時間ばかりが過ぎてしまいます。

皆さんが「いいな」と思った土地と言うのは、同じように探しているほかの人にとっても「いいな」と思える土地なのです。

見つかったときに即決できるくらいの決断力を持つことも、スムーズな土地探しには必要なことです。

ではどうしたら決断力を高めておくことができるのか？というと…

・日ごろから希望の土地周辺環境の情報収集をしておく

・土地の価格の相場について知っておく

・無理をしない支払い可能額を知っておく

といった、基本的な家づくりの知識・情報を集めておくことが大切です。

あらかじめ、この土地にはどんな土地があるのか、価格相場なども知っておけば、いざというときに悩まないで済みます。

「きっと待っていてもこれ以上の土地には巡り会えないだろう」という判断ができるからです。

これに加え、家づくりノートなどに情報を整理したり、家族の意見を取りまとめておいたりすることも必要です。

家づくりは一人で行うのではなく、そこに住む家族全員の問題です。

決断する力を高めることも大事ですが、独りよがりになり過ぎないように注意しましょう。

なかなか土地が見つからないという場合は、複数の不動産会社に相談するのもありですが、それ以外にも、土地探しから家づくりまでトータルで請け負ってくれる会社に相談するのがおすすめです。

なぜかというと、それは家づくりを想定した土地を探してくれるからです。

たとえば、希望条件70％程度満たしている土地が見つかった場合。

人によっては、デメリットばかりを見てしまい、「やっぱり希望に合っていない」と諦めてしまいます。

すると、結果的に100％の条件に見合うものだけしか見えなくなってしまうのです。

しかし、本当に希望に合わないからといって、その土地が良くないのでしょうか？

土地探しから家づくりまでトータルで請け負ってくれる会社というのは、一見デメリットに見える土地でも、家づくりまで視野に入れて考えているので、間取りなどの工夫でデメリットを解消してくれる提案をしてくれることがあります。

逆に一見、「いいな」と思った土地でも、周辺環境や採光の面を考えたら、実は住みにくい土地だったりすることもあるのです。

土地を購入するのではなく、あくまで最終目的は家を建て、そこに住み続けることですから、家づくりまで視野に入れて検討してくれるような会社に頼むと安心です。

1～2年経ってもなかなか土地が見つからない場合は、もう一度条件を見直したり、優先順位を改めてみましょう。

ときには不動産会社などに相談するのも1つです。

意外とこだわっていた条件も、専門的な視線で見たら「さほど必要じゃなかった」と思えるかもしれません。

第三者に違った視点から条件を見てもらうのも必要な場合があります。

土地ではなく、中古戸建てを購入することも視野に入れるのも方法の1つです。

売主というのは、解体費用などの面から、建物付きで売りたいと考えている人も多いもの。

ですから、土地だけ探していると、意外と見つからないことがあります。

特に人気のエリアだと難しくなります。

ですから中古物件を購入し、自分たちで解体して家を建て直すまたは中古物件を大型リノベーションするなどといった家づくりも検討するといいでしょう。