家のこと(新築)
2024.10.07. MON
これからの未来を変える「サステナブル住宅」とは?“持続可能な”家づくりの3つのメリット
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最近よく聞く「サステナブル住宅」って何?
近年よく耳にするようになった「サステナブル」という言葉。
住宅業界でも注目されているテーマです。
そもそもサステナブルとは、英語でSustainable=維持できる、持続可能なという意味のある言葉です。
つまりサステナブル住宅とは、持続可能な住宅ということ。
地球にある、限りある資源を持続するため、省エネ、省資源、有害物質の排出削減を図り、環境を保ちつつ、将来にわたって人々が快適な暮らしを維持できる(または向上できる)住宅のことを指します。
「SDGS」の取り組みの一環でもあります。
住宅をつくる過程やその後の暮らしにおける資源の無駄をなくし、エネルギー消費量を極力少なくすることで地球環境を守り、未来を守るというのが目的です。
では具体的に、サステナブル住宅とはどのような特徴があるのか?また、サステナブル住宅にするメリットについて詳しくご紹介します。
サステナブル住宅の特徴
サステナブル住宅の特徴から見ていきましょう。
主に以下の3つの項目がポイントになってきます。
・地球
・地域
・暮らし
この3つを項目ごとに詳しく解説します。
サステナブル住宅:地球にやさしい住宅
現在地球に存在する資源というのは、限りがあります。
いつまでも無限に使えるわけではありません。
なので、住宅を建てる際もその後の暮らしにおいても、できる限りエネルギー消費量を抑え、積極的に再生可能エネルギーを使用することが求められます。
加えて、建物そのものが短いスパンで何度も建てたり壊したりを繰り返さなくてもいいように耐久性のある建材や工法を使用したり、建物を壊した際に環境を汚染する大量の産業廃棄物を排出しない家づくりをしたりすることも1つです。
サステナブル住宅:地域・環境にやさしい住宅
サステナブル住宅は、地域にやさしい住宅も目指します。
たとえば…
・地域の大気汚染、土壌汚染への配慮
・住宅乱立による生態系への配慮
・都市部のヒートアイランド抑制
など、地域社会にやさしい住宅を目指すことも1つです。
サステナブル住宅:暮らしにやさしい住宅
サステナブル住宅は、住む人々にもやさしい家づくりを目指します。
暑い夏に「省エネだから」と言ってエアコンを我慢するような生活を送るのではなく、エアコン効率をよくし、部屋中快適に過ごせるような家を設計したり、電気代を削減して家計の負担を減らしたりすることも1つです。
また、人体に有害な化学物質を排出するような建材を極力使わない家づくりをするのも、暮らしにやさしい「サステナブルな家」です。
サステナブル住宅の具体例
では具体的に、どんな家がサステナブル住宅とされるのでしょうか?
具体的な例を交えながらご紹介します。
自然素材を使用した住宅
家を解体する際に生じる有害な産業廃棄物は、地球環境を汚染する1つの要因になっています。
大量のゴミばかりが将来子供たちが暮らす未来に残されてしまうのは心配です。
そこでサステナブル住宅では、廃棄する際、地球環境に影響の少ない自然素材を活用した家づくりを積極的に行っています。
たとえば、無垢材や漆喰、珪藻土など。
これらは日本に古くからある寺院などにも使われており、その耐久性もお墨付き。
耐久性があるということは、それだけ劣化が少なく、建て替えの必要性がありません。
万が一、家を取り壊すことになったとしても、自然の木材であれば再利用をすることもできます。
これからを生きる子供たちの未来のためにも、ゴミを増やさない家づくりが必要なのです。
パッシブ設計を取り入れた住宅
近年注目されている「パッシブ設計」もサステナブルな家づくりの1つです。
パッシブ設計とは、自然のエネルギーを活用した住まいのこと。
石油や石炭からのエネルギーではなく、太陽熱や風力などを生かして快適に暮らせるような工夫がたくさんされています。
たとえば、
・太陽光発電システムの設置
・日射遮熱を計算した家づくり
・通風を利用した家づくり
など。
自然の恵みを受けながらの暮らしは、快適さも十分。
節電、節電と叫ばれる時期でも、電気を自給自足することで電力ひっ迫による停電リスクも心配することがありません。
そもそも住まい環境が快適ですから、電力に頼りすぎない暮らしができます。
電気代の節約にもなるので、地球環境だけでなくお財布にもやさしいのです。
自由度の高い間取りの住宅
そこに住む人が、家族が、成長するに合わせて住宅も徐々に変化していきます。
たとえば、子供が生まれれば新たな子供部屋が必要になりますが、その子供が巣立てば、子供部屋は不要になるでしょう。
逆に、子供が結婚~出産を経て、同居を希望して戻ってきてくれるケースもあります。
こうしてライフステージが変われば、必要となる部屋も間取りのスタイルも変わってきます。
しかしそのたびに建て替えるというのは、お金もかかりますし新たなゴミを増やすことになるでしょう。
サステナブル住宅のように、もともとオープンな間取りで極力間仕切り壁をなくした状態で設計すれば、家族構成の変化に対応しやすいため、わざわざ大型リフォームをしたり建て替えたりする必要がありません。
最近は、大型家具を使って部屋と部屋を仕切ったり可動式の扉で仕切ったりする方法も多くなっています。
様々な工夫で少しでも無駄のない住まいを手に入れましょう。
サステナブル住宅にするメリットとは?
私たちの暮らしに、地球に、社会にやさしいサステナブル住宅。
そんなサステナブル住宅に住むメリットについて考えてみましょう。
健康を害するリスクが減る
先ほども少し触れたように、「省エネ」という言葉を受けて無理にエアコンを使わない生活をすれば、熱中症になったり風邪をひいたりする恐れがあります。
また、有害な化学物質を発する建材を使用した住宅に住めば、シックハウス症候群などのリスクも高まります。
しかし、サステナブル住宅であれば、太陽光発電システムを取り入れた家づくりをするため、電力を自給自足することが可能になり、節電が叫ばれる真夏も安心して電気を使うことができます。
蓄電池設備があれば、災害時も最低限の電力を使うことができるでしょう。
また、有害な化学物質を発する建材を使用せず自然素材を使った家づくりをすれば、シックハウス症候群を発症するリスクも低くなります。
自然素材住宅でよく使われる無垢材や漆喰などの塗り壁材は、気密性、断熱性に優れているため、外気温に左右されにくい暮らしをすることができます。
一年中、快適な室温を保つことで、近年深刻な問題となっている「ヒートショック」を起こすリスクも減り、家族みんなが健康に暮らすことができるでしょう。
家族の健康のためを思えば、サステナブル住宅を建てることは大きなメリットと言えます。
ランニングコストが削減できる
サステナブル住宅の場合、もともと自然な風や太陽の光を取り入れやすい間取りに設計したり、太陽光発電システムや断熱・気密性の高い建材を取り入れたりするので、電気に頼り過ぎない暮らしをすることができます。
これにより、日々の電気代の節約に。
さらに、耐久性のある自然素材を使った家づくりは、大きなメンテナンス費用がかかりませんから、長きにわたって住むに場合も安心です。
電気代、メンテナンス費用ともに負担が軽減され、ランニングコストが抑えられるというメリットがあります。
快適さが長続きする
ビニールクロスや合板フローリング、外壁などは傷みやすいため、定期的な補修や修繕が必要です。
費用の問題からそのまま修繕を先送りにしていると、見た目も快適さも損なわれてしまいます。
せっかくローンが払い終えた頃に、また大規模修繕工事が待っている…なんてことも。
子世代、孫世代に住んで欲しくても、「負の遺産」であれば引き継いでもらうのも申し訳ない気がします。
サステナブル住宅なら、自然素材を取り入れた住宅なので耐久性もアップ。
こまめなメンテナンスは必要ですが、定期的にしっかりお手入れしておけば快適さも長持ちします。
そもそも、無垢材などの自然素材というのは長く使い続けるからこそ「良さ」が発揮されるもの。
使うほどに味が出て、馴染んできます。
耐久性はもちろんですが、快適さも長続きするので次世代へ受け継いでもらうことも決して不可能なことではありません。
良い家だからこそ、この先の未来へも残したい…
そう思えるのが、サステナブル住宅の魅力かもしれません。
サステナブル住宅でずっと先の未来まで安心できる家づくりを目指そう
今回ご紹介したサステナブル住宅は、これからもっと注目を集め普及し、進化していくと思います。
生産性ばかりに重きをおいてきたこれまでの家づくりでは、本当の意味で、そこに住む人たちの幸せとは言えません。
より満足度の高い家づくりをし、それをずっと先の未来まで残していけるような、そんな家づくりがこれからは主流となっていくでしょう。
地球環境問題というと壮大過ぎてピンとこない方もいるかもしれませんが、住まい・暮らしと考えれば身近な問題だとわかります。
地球にやさしい、地域社会にやさしい、暮らしにやさしい…そんなサステナブル住宅に1人1人が興味を持って欲しいと思います。
私たち無添加建築設計も、将来にわたって安心して暮らせる家づくりを目指しています。
未来を担う子供たちのためにも、持続可能な消費エネルギーを考えなければなりません。
ずっと先の未来まで安心・安全な暮らしができる家を私たちと一緒につくりませんか?
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