窓（サッシ）のリフォーム

窓のリフォームとは、住宅で温度の出入りが一番激しいと言われる窓の断熱性や気密性を向上し、快適な室温を保つとともに結露を抑制するなどを目的としています。

冬の暖房時、窓からは58％の熱が奪われています。

夏の冷房時に至っては、71％もの熱が入ってきます。

これではいくら暖房を掛けても暖まるはずもなく、冷房を強くしても部屋が涼しくなるはずはありません。

住宅の基本性能を考えたとき、窓をリフォームする事はとても重要なこととなります。

また、窓のリフォームは断熱効果だけではなく、防音性能も高くなる効果があります。

日本の住宅の窓の多くは、アルミのフレームに単板ガラス（ガラス1枚）が施工されています。

実は、先進国で住宅の窓素材でアルミを使っているのは、日本くらいと言ってもいいほど少ないのです。

諸外国では木か樹脂、もしくは木と樹脂、木とスチールの複合が主流です。

木や樹脂に比べて、アルミの熱伝導率は1000倍もあるので熱の通りが良く、鍋などの調理器具にも用いられています。

このようなアルミを、外気との境目となる窓に使用することは本来考えられない事ですが、工場での加工のしやすさや安価なことを理由に、急速にアルミサッシが普及したという戦後日本の歴史があります。

窓のリフォームには、大きく分けると３つの方法があります。

• 窓ごと交換する
• 二重サッシを取り付ける
• ガラスを交換する

既存の窓を取り外し、新たに窓を取り付けます。

現在の窓のサイズは各メーカー共通となっていますが、以前はメーカーごとにバラバラのサイズだったため、既存の窓と同じサイズのものが無い場合、若干サイズが小さくなる事があるのでご注意ください。

また、解体が伴い、補修費用も掛かるので、内外部の改装と合わせて行うことをオススメします。

二重サッシを取り付ける場合は、既存の窓の解体が無いのでプラス費用が掛かりません。

単独での工事が可能ですが、窓のタイプが少なく、特殊な窓には対応が難しい事もあります。

ガラスのみをペアガラス、または断熱性能の高いLow-Eペアガラスに交換します。

二重サッシ同様、既存の窓を傷めないのでコストが低く抑えられますが、ガラスのみの交換の為、アルミサッシ本体部分の結露が増える可能性もあります。

窓のリフォームは、お住まいの住宅の状態に合った最適な方法を見極める事が大切です。

場合によっては、窓のリフォームだけでは満足な結果＝夏涼しく冬暖かい家が実現できないかもしれません。

窓のリフォームよりも、気流止めを優先したほうが良い場合もあります。

無添加建築設計では、窓だけでなく、気流止めや断熱材など、住宅全体を総合的に鑑み、どの部分にどの程度の、どんな施工をすれば涼しく暖かい家になるのか、優先順位の高さを考慮したご提案をしています。